自分の前提知識として TPSと、リーンソフトウェア開発モデルに関して
はひと通り著作に触れて理解をしているつもりだと思う。
リーン・スタートアップ ―ムダのない起業プロセスでイノベーションを生みだす | |
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リーンとは、無駄のないであるが本書は、とりわけスタートアップにおけ
る科学的な分析手法を軸に書かれているように感じた。
これは、独立しても、企業内独立でも同じことだろう。
企業とはマネジメントであるという本書の所説は最初はびっくりしたが、
自分の経験を振りかえると懐かしい感じもした。
自分があるメディアの立ち上げに配置されたときに、とにもやりたかった
方法がありそれを取り入れることにしていた。そのときアジャイル開発手
法と呼ばれていたがこれを外注先からも実施することができるのかと言う
ことだった。
これを取り入れ、開発を短期化してテスト、リリースを繰り返し、2ヶ月
くらいのサイクルで回すことができていたと思う。
その中で思い出すのは、自分でも、数か月かけて取り組んだ仕事を捨てな
ければいけない時だったと思う。
開発した当人がいいと思っていても、ユーザには程遠いものは少なからず
ある。それを如何に決断し処分できるかは自分自身の中で考えなくてはい
けない課題だろう。
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我々の努力のうち、価値を生み出しているのはどの部分で無駄なのはどの
部分なのかということだ。リーン生産方式の中核にはこの問いがある。
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これをできるかできないかが、確かに境目なのかもしれない。本書はあらた
めて自己評価軸など、何が必要か本書を考えられるきっかけにできた。
TPSでは計測をストップウォッチにより行うが、計測、評価のできる値の重要
性を改めて気付かせてくれる。