婚活ビジネスは、いまや一大産業だ。しかも幸せにする結婚などのビジネスにも近い。これら
の今の旬なビジネスを新書からみて行きたいと思った。そこでここに、相反する2つを上げまと
めてみたい。
この二つから
○婚活したらすごかった(以下 婚活すご)
○普通のダンナがなぜ見つからない?(以下、普通のダンナ)
婚活したらすごかった (新潮新書) | |
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普通のダンナがなぜ見つからない? | |
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婚活すごは、いわゆる男性の婚活サービス活用に関して記載されている。(途中、逆から
みればどうなるかという解説があるが、基本的には)男性視点での婚活サービスの実体験
ベースに新書にしている。
一方、普通のダンナのは、女性の婚活を視点に、婚活する上での基準が何かを、記載し
ながら立ち位置を明確化させる点において、記述している。
対象
婚活すご: 婚活サービスを利用する30代からの独身男性
普通のダンナ:婚活をして考えている、または、始める独身女性
としており、それぞれターゲットはセグメント化されている。
筆者について
婚活すご:フリーライターということで、自営業になるそうだ。なので、婚活サービス上は
厳しい立ち位置になるとのこと。ライターということで、やはり視点を替えて書かれており、
プロの書く立ち位置から、職業的安定が、婚活の重要な価値観なんだなと改めて思わさ
れた。
普通のダンナ:
楽天の一部門オーネットのマーケティング部長。ただ経歴としてコンサルタントだったこ
とから、数値(一部推定だけど)を持ちいて比較提示するところには、説明の落としどこ
ろは、レベルの高さを感じられた。
本書からも、注意を引いたところ
婚活すご:
自分をできるだけ正しく知らなくてはいけない。完璧に客観視することは不可能だと思う
が、ある程度俯瞰して自分を見る意識を持つことは重要だ。しかし自分のことが最もわ
からないのは自分自身だ。だから、身近にいる女性に、たるんだ心や身体になっていな
いか、加齢臭はないか、疲れた顔になっていないか、厳しくなるジャッジしてもらい遠慮
の無い意見をもらい素直に耳を傾ける。
オレはなぜこんなに恥ずかしいのだ? 自分に問いかける。答えは明白だった。こういう
システムに頼らなくてはパートナーを見つけられないという状況にプライドを削られるの
だ。自意識がかるく壊される。
普通のダンナ:
自分の強みを理解し、会話に織り込んで面白おかしく話せるような男子は、とっくに売れ
ているか、遊び人と思ったほうが良い。もちろん稀には独身のダンナ候補は存在するが、
その確率を間ているだけでは始まらない。原石の掘り起こしをやりましょう。これは戦略
である。戦略は自分のライバルの少ないところ、勝てるところを選んで勝負をしかけない
といけない。勝てない戦いをしてはいけない。需要のギャップがあるところを探しさえす
ればチャンスは必ずある。
女性が男性を見る目は、いいオトコと巡り会うたびに、肥えていく。時間がたてば立つ
ほど、言葉を変えると年齢を重ねるほど肥え続ける。しかも恐ろしいことにいったん上がっ
た目の肥え度は、なかなか下がりにくい。
ちやほやされ度は、よくも悪くも確実に右肩下がり。すなわち 今 この瞬間が必ずある
高いのである。金融取引に例えれば、こんなに強いものはない。
本書の主張
婚活すご:
いまや、色々な婚活サービスがある。その中で見極める。消してパチンコと同じ、
パーティー中毒者になってはいけない。受け身でなく、うごいて行くことの重要性を教える。
男の基準は、封建的で、自分に優位性を求めるという。男のくだらないプライドは、ここでも
浮き彫りになる。改めて自分が危うい楼閣の上にいることを考え直さなくてはいけないと考
えさせられる内容だった。
普通のダンナ:
どちらかといえば、当然なのだけど、コンサルタントによるダメだしにより、戦略的な婚活
を考える上で、必要な前提になる新しい時代の女性像と男の見る結婚像との合わせ方
をみせてより妥協点を見出せるよう世界観を出している。逆に言えば、男にとっての価
値観やプライドは、もはや過去のものと認識すべきなのだ。それを考えるようにという表
れでもあると考えさせられた。
二つから得られること。
両書ともに、自分の価値観について、改めて考えることを、思い知らされる。
また、生涯結婚しないという時代は、すぐそばにきている。まさに、種の起源ではないが、
男にとっては、進化をする(コミュニケーション力、女性慣れする、はたまた収入を増やす)
のがなければ一生無いのだ。女性にとっては妥協点を見つける。そんな時代がもはやき
ているのだと感じさせる内容だった。
気になったこと
婚活すご:海外での事例など、広く集めており世界の広さと、男から見る同性の中での
優位さとは何かを考えさせられる内容に違いない。ただ、女性についてきすぎる部分は、
確かにそうなのかと思わされるけど、オチとして作っているのかなとは思わされた。
普通のダンナ:たぶんこういった数値を出すことで、数値は一人歩きしやすいことでもある。
推定の前提は条件というものがあるので、怖いなぁとは思った。普通のダンナの遭遇確率
は、0.8%は、普通とする条件50%を掛け合わせた数値から出ている。
今の時代がわかる。